我が呼び声に応えよ獣
キエサルヒマ大陸の魔術士養成機関の最高峰《牙の塔》。
15歳の少年キリランシェロは、そこで黒魔術士として将来を期待されていた。
しかし、実験室で義姉アザリーが怪物に変貌した日から、キリランシェロは名前と将来を捨て、オーフェン<孤児>となったー。
それから5年後。
大陸南西部の都市トトカンタで、オーフェンはもぐりの金貸しを営んでいた。
しかし、債務者の地人ボルカンが持ってきた儲け話に乗って、名家エバーラスティン家を訪れた時、彼は偶然にも一本の古剣と異形の怪物を目にする。
それは、5年前のあの日に行方をくらませた「彼女」だった。
果たしてオーフェンは彼女を見つけ出し、元の姿に戻すことはできるのかー。